建設業界で求められる英語力
「外国人作業員に指示を出したいけど、専門用語がわからない……」
「安全第一!現場で、とっさに英語で注意喚起しなければ……」
そんな悩みを持つ現場作業員や現場代理人・監理技術者の方は、案外多いのではないでしょうか。
建設業、特に土木・建築現場においては、日本語に慣れていない外国人作業員と仕事する機会が多いのが現状。
一方、建設業に関する英語は、日常会話の英語とは少し違い、業界ならではの専門用語が数多く使われます。
この記事では、
- 「建設する」という基本的な表現
- 「建設会社」「現場」「作業員」など具体的な用語
- 現場でそのまま使える実践的なフレーズも紹介
この記事を読めば、海外の同僚やクライアントとも自信を持ってやりとりできるようになるはずです。

筆者プロフィール……
・TOEIC845点・EPT79点(英語発音上級)。
・開発途上国への都市計画に関する技術支援プロジェクト(ODA等)にも参画。
・ケーソン工事やシールド工事で、設計・施工管理業務に従事経験あり。
工事現場に日本語でのコミュニケーションに苦慮する外国人を見て、言語の架け橋になるように、この記事を書いてみました。
1. 基本編:「建設」は英語で何て言う?
まずは、「建設」に関する基本的な英語表現から押さえておきましょう。
- Construction:名詞で「建設」「建築」を意味し、業界全体を指すこともできます。
- To construct:動詞で「建設する」。
- Civil engineering:土木工学や土木工事を意味する専門用語。
例文
- The company is engaged in construction.
(その会社は建設業に従事している。) - They are constructing a new building.
(彼らは新しい建物を建設している。) - Civil engineering projects often take years to complete.
(土木工事プロジェクトは完了まで数年かかることが多い。)
建設業界で働くなら、このあたりの基本単語は必須です。
2. 専門用語編:会社・現場・人を英語で表現
ここでは、実際に建設業でよく使う具体的な用語を整理して紹介します。検索されやすいキーワードを意識して並べています。
【会社・業界】
- Construction company:建設会社
- Civil engineering company:土木業者
- Construction industry:建設業界
【現場・工事】
- Construction site:建設現場
- Under construction:建設中
- Construction work:建設工事
- Civil engineering work:土木工事
- Worksite / Job site:工事現場(口語的によく使う)
【人・機械】
- Construction worker:建設作業員
- Civil engineer:土木技師
- Site manager:現場監督
- Construction machinery:建設機械(ブルドーザーやクレーンなど)
【会計用語】
- Construction in progress (CIP):建設仮勘定
(会計処理で使われる専門用語。建設中の資産を示す勘定科目です。)
👉 ポイント:
「建設を英語で」と一言で言っても、現場・会社・作業員・経理などシーンによって単語が異なるため、文脈に応じて使い分けるのが大切です。
3. 実践編:現場で使える英語フレーズ
実際の建設現場では、単語だけでなくフレーズとして覚えておくと便利です。
安全に関するフレーズ
- Safety first!
(安全第一!) - Wear your helmet.
(ヘルメットを着用してください。) - Don’t enter the site without permission.
(許可なしで現場に入らないでください。) - Watch your step!
(足元に注意!) - Heads up!
(上に注意!/落下物に注意!) - Stay clear!
(離れて!/近づかないで!) - Hold it!
(止まって!) - Move back!
(下がって!) - Keep out!
(立ち入り禁止!) - Danger!
(危険!)
👉 単語レベルでも意味が通じるので、とっさの場面で便利です。
作業指示で使えるフレーズ
- The site is under construction.
(この現場は建設中です。) - Can you bring the tools?
(道具を持ってきてくれますか?) - We need to check the blueprint again.
(図面をもう一度確認する必要があります。) - Lift it slowly.
(ゆっくり持ち上げて。) - Put it down here.
(ここに下ろしてください。) - Tighten the bolts.
(ボルトを締めてください。) - Check the measurement.
(寸法を確認してください。) - Clear the area.
(周囲を片付けてください。) - Bring the ladder.
(ハシゴを持ってきて。) - Turn off the power.
(電源を切ってください。)
👉 指示は「動詞 + 目的語」でシンプルに伝えると、英語が苦手でも相手に伝わりやすいです。
会話の中で便利なフレーズ
- How many workers are on the site today?
(今日は現場に何人作業員がいますか?) - The construction will be completed next year.
(その建設工事は来年完成予定です。) - This project is part of civil engineering work.
(このプロジェクトは土木工事の一環です。) - Let’s take a break.
(休憩しましょう。) - Work as a team.
(チームで作業しましょう。) - We’ll start from this side.
(この側から始めます。)
👉 ニュアンス解説:
「建設中」という場合、看板や公式な説明では under construction が多用されます。一方で、会話で「工事現場」というなら worksite や job site を使うことも多いです。
まだまだある!日常英会話を吸収してみよう!
せっかく外国人の方が身近にいるのであれば、ネイティブらしい英語表現で、よりコミュニケーションを深めてみてはいかがでしょうか?
あなたらしい国際交流を実践してみることで、外国人の方も心を開いてくれること間違いなし!
- ネイティブらしい自然な表現
- スキマ時間でできる独学向け
- 3つのステップでコミュニケーションの輪を広げる
こうしたメリットを詰め込んだ日常英会話フレーズ集をこちらでまとめてみました。コミュ力の爆上げに役立ててください!
まとめ
建設業に関する英語表現は、
- 基本の「construction」「to construct」
- 専門用語(会社・現場・作業員・機械・経理用語)
- 現場ですぐ使えるフレーズ
と幅広く存在します。
特に「建設仮勘定(construction in progress)」のように、現場ではあまり耳にしないけれど経理では必須となる言葉もあるため、自分の立場や役割に応じて覚えておくと便利です。
工事現場での多種多様な作業員たちとのやりとりでも、今回紹介した表現を活用すればスムーズなコミュニケーションが可能になります。
では、皆様、どうぞご安全に!”Safety first!”
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