はじめに:英語での接客が求められる時代に
観光業やインバウンド需要が高まり、ホテルやレストラン、カフェ、さらには販売業や免税店など、英語の接客が必要となった昨今。社会人になってから英語を学び始め、接客で使える英語表現を身につけることは、業務の質を高めるだけでなく、キャリアアップにもつながる重要なスキルとなるでしょう。
日本語で「かしこまりました」や「少々お待ちくださいませ」といった丁寧な言葉を使うように、英語でも相手に敬意を伝える表現を自然に使えるようになることで、外国人のお客様との信頼関係が深まります。
そして、これは筆者の経験から言う独断ですが、日本人以上に外国の方は「私があなたのために」や「この私があなただからこそ」という個人から個人に対する”特別感”を大切にします。
こうして、外国の方のハートを鷲掴みにする上質でワンランク上の接客フレーズを用意しました!
映画から学ぶ、気の利いた英語表現
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の中で、印象的なセリフがあります。(以下の動画、29秒辺り。)
・What can I bring you for this glorious afternoon?
「この素晴らしい午後に何をお持ちしましょうか?」
この一言には、ただの「何をお持ちしましょうか?」以上の、気品とユーモアが込められていて、ハイレベルな接客であることが想像できるでしょう。
今回は、このレベルのフレーズをどんどん紹介していきます!
基本編:カフェやホテルでお客様を迎える第一声
ホテルのフロントやスターバックスのようなカフェのカウンターでも使える、”おもてなし”な表現をサラリと添えてみましょう!
- It’s a pleasure to have you here today.
「本日はお越しいただき、嬉しく存じます。」 - Is there anything I can help you find?
「お探しのものがあればお手伝い致します。」 - Thank you for your patience; I’ll be with you in just a moment.
「お待ちいただきありがとうございます。すぐに伺います。(or すぐに対応いたします等)」
応用編:販売業や免税店でお客様の心をつかむひとこと
販売業や免税店など、商品を扱う場面でも活躍するフレーズ。フレンドリーかつ、かなり丁寧な表現を揃えてみました。
- What an excellent choice! You won’t be disappointed.
「素晴らしい選択ですね!満足なさいますよ(or 失望させませんよ)」 - I’m delighted to see you again. Welcome back!
「またお会いできて光栄です。ようこそお戻りになりました!」 - Please let me know if there’s anything else you may need.
「もし他に必要なものがあれば、お申し付けください。」 - How are you enjoying your experience so far?
「これまでで、ご満悦されておりますでしょうか?」 - Is everything to your liking?
「すべてお気に召されたでしょうか?」
実践編:状況に応じた柔軟な対応
迷っている方や、ゆっくり選びたい方へスマートに声をかけるフレーズはこちら。最早、バトラーサービスの域に達する言い回しに見えますが、上質な接客にはピッタリ!
- May I offer you a moment to look over the options?
「ご検討いただくお時間をご用意いたしますか?」 - May I suggest you ○○(商品やサービス)?
「○○(商品やサービス)をご提案いたしましょうか?」(実は、ジョンウィック・チャプター2で出てきたフレーズ。ピンときた人は通ですよ!) - Please take your time. There’s no rush at all.
「ごゆっくりどうぞ。慌てることはございません。」 - Allow me to walk you through our best selections.
「私たちの厳選された商品(or サービス)をご案内させてください。」 - It would be my honor to assist you with that.
「お手伝い出来て光栄です。」
特別な場面編:最高のおもてなしを伝える言葉
特別なお客様や記念日など、より丁寧な対応が求められる場面で使える表現。「最高のサービスを提供したい!」といったパッションを言葉で表してみましょう!
- Is there anything I may get for you to make your visit more comfortable?
「より快適なご滞在に向け、何が出来ますでしょうか?」 - It would be a privilege to serve you.
「お手伝い(or ご奉仕)できて光栄です。」 - What a beautiful day to have you with us.
「お客様をお迎えできて、今日は本当に素晴らしい日です」 - May I be of any further assistance?
「他に何かお手伝いできることはありますか?」(”Is there anything else I can halp you with?”等のカジュアルめな同意語と比べてより丁寧。) - We appreciate you choosing us today among all the options.
「数ある選択肢の中から、私たち(の店)をお選びいただきありがとうございます。」 - I will ensure your experience here is nothing short of exceptional.
「ここでの体験が他にはない最高なものになるよう保証いたします。」(おそらく20個のフレーズの中で、最も丁寧で最も言いづらいフレーズ。)
まとめ:心を込めた英語で、記憶に残る接客を
こうした上質な接客英語は、「必死に覚えて、何とか言い切る」よりも、余裕を持って「サラリと添え、かつ心を込める」ことが大切です。
よって、ただ暗記するだけでは意味がありません。お客様の表情や雰囲気に合わせて、自然に使えるようになることで、あなたの接客は“記憶に残る体験”へと進化します。
もちろん、海外の方に取って、素晴らしい商品やサービスを提供することが何よりも大切ですが、相手をもてなす一言がお客様との距離をぐっと縮めることが出来るはずです。
コメント